
TiDBに関する雑多なアップデートを一週間分お届けするTiDB WEEKLY。今週のアップデートをお届けします。今週は、びっくりするようなニュースもあります!
製品アップデート

TiDB Cloud EssentialでAmazon MSK Provisionedのプライベートリンク接続をサポート
TiDB Cloud Essentialで、プライベートリンク接続でAmazon MSK Provisionedがサポートされました。これにより、パブリックインターネットにトラフィックを公開することなく、Amazon MSK Provisionedクラスターへのプライベートネットワーク接続が可能になります。
公式ブログ等の更新
Multi-Writer Change Data Capture (CDC): Architecture, Challenges, and How TiCDC Solves Them(英語)

分散データベースにおけるマルチライターCDCの課題と、TiDB 8.5以降のTiCDCがどのようにスケーラビリティと順序保証の問題を解決するかを解説した、Sunny Bainsによる技術記事です。数百万のRaftリージョンからイベントを収集してグローバルに一貫した順序で処理する必要があるマルチライターCDCの難しさが丁寧に説明されています。新しいアーキテクチャはUpstream Adapter、Log Service、Downstream Adapter、Coordinatorの4つのコンポーネントで構成され、従来の上限であった700MB/sを撤廃してリニアなスケーラビリティを実現しています。
TiDB Community Quarterly Roundup: The Most Popular Discussion Topics in Q4 2025(英語)

2025年第4四半期にTiDBコミュニティ(DiscordおよびSlack)で活発に議論されたトピックをまとめた記事です。MariaDB/MySQLからの移行時のスキーマ互換性、TiDB Cloudの料金体系とRequest Unit (RU)の消費量の把握方法、そして機能の境界に関する質問が主なテーマでした。
AIエージェントに「本番品質」のSQLを実装させる:TiDB Skillsのご紹介(日本語翻訳)

AIコーディングエージェントが「自分のローカル環境では動作する」コードを生成してしまう問題に対処するため、TiDB Skillsを導入した経緯を解説した記事の日本語訳です。TiDB Skillsを使うことで、AIエージェントがTiDB固有の制約や最適なパターンを理解した上でSQLを生成できるようになります。
メモリアーキテクチャ:SQLiteを用いたローカルファーストRAGの構築(日本語翻訳)

SQLiteを用いたローカルファーストRAGアーキテクチャを採用したOpenClawのメモリ設計を解説した記事の日本語訳です。今日のニュースにも出てくるのですが、メモリをDBに保存するmem9をPingCAPでは開発して提供するようになりました。
新サービス
今年に入ってAIエージェントの進化にはめざましいものがあります。PingCAPでも製品開発にそれらを積極的に活かしていこう、エージェントに対してTiDBを活用できるようにしようというミッションが立ち上がりました。今月、立て続けに3つのサービスが発表されました。
TiDB Cloud Zero

TiDB Cloud Zeroはサインアップ不要でcurlコール一発ですぐに利用できるTiDB Cloud Starterです。作成したクラスタは30日間の有効期限がありますが、Claim URLから通常のStarterクラスタに変換することが可能です。
面白いのは、Skills.mdがありコーディングエージェントに読み込ませることで、インストールから利用までスムーズに使えることです。今までのセットアップガイドを見ながらコマンドを打ち込む、という導入とは異なり、AIエージェントがいきなり使い出すことを想定して作ったサービスになります。 リージョンはUSになりますが、ベクトル検索も全文検索も利用できるので是非使ってみてください!
mem9
様々なスキルを実装し、パーソナルAIエージェントとしてコーディングからピザのオーダー(?)まで様々な作業を自律的に行うOpenClawが大人気ですが、OpenClawのメモリとして利用できるmem9というサービスを提供しました。これはメモリの保存先にTiDB Cloudを利用して、再インストールや別のPCでのメモリ復活・利用を可能にするものです。
特に長期に利用しているとコンテキストのリフレッシュや必要な部分のみ「思い出す」(検索)は難しくなりますが、TiDB Cloudへの保存とベクトル検索を利用することでそれを可能としています。
db9

ええっと・・・TiKVをストレージレイヤーとして利用し、その上にPostgreSQL互換のSQLレイヤーを構築したクラウドサービスです。いやもう何がおきているのでしょうか。
TiDB Cloud Zero同様curlでのプロビジョニング、Skillsによるエージェントからのインストール・利用ができるようになっています。私も十分に試せていないのですが、TiDB Cloud Zero同様ベクトル検索もサポートしており、AIエージェントのバックエンドとして利用することを想定しています。
イベントレポート
3/6(金)にTiDB User Group 2周年+ミックさん・こばさん新著出版記念イベントが開催されました!ミックさんとこばさんによるNewSQLの現在・アーキテクチャの解説や、新刊プレゼントなど盛りだくさんのイベントでした。毎回、素晴らしい会場をご提供いただいたレアゾンホールディングス様にこの場を借りてお礼申し上げます。
それではまた来週!